アメーバピグ
<大><太>なんか最近、やたらアメーバピグという名を耳にする。
前回、実人生における友達が少なすぎるので、ネットの人間関係に重きを置いているということを前回ボクはいったが、どうも、このアメーパピグというやつは、簡単に友達ができるという触れ込みのコンテンツらしい。Twitter、フェイスブックで友達を作ろうとしてあえなく惨敗した身としては、こういう謳い文句はもはや食わせ物だと思っていたが、どうやら聞くところによると、その噂は本当であるという。「ほんまかい」と思ってためしにメールを送ってみたら、ものの一分ではじめることができた。なんとたやすいことか。ちょっと感動した。
以下はボクがアメーバピグを初めて、友達を作ろうとした二時間の記録である。</太>
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<太>ここで初めに突飛な容姿で攻め込むという常套手段もあるが、ありきたりのでやめた。普通に友達が欲しいので、ここは普通に等身大のリアルな自分の容姿に近づけるように限りなく努力した。
とりあえず誰かと話そうと思い、「アメーバの集い」というところクリックして、テキトーに入ってみると・・・。</太>
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<太>誰もいなかった・・・。
それから三十分ほどほかの部屋も見回った。</太>
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<太>見事に誰もいない。</太>
<太>僕は焦った。
出鼻からこれではまずいと思い、確実に人がいそうなカテゴリーをクリックしてみると・・・。</太>
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<太><大>いた。</大></太>
<太>ところがボクが入る前にすでに「雪見だいふく」の話題で盛り上がっており・・・
急に入ってきたボクは、案の定、「誰やおまえ」みたいな存在となってしまっていた。</太>
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<太>誰にも話しかけられなかったので、所在なく真ん中の中央で座ってみると・・・</太>
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<太>あまりの不憫さに見かねてか、やっと話しかけられた。</太>
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<太>・・・いじられた。</太>
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<太>「学校行ってんのー?」とボクが訊ねると、「行ってるよー。わたしは服飾系の専門学校行ってマース」とか「新幹線の部品つくってるよ」だとかそれぞれ思い思いの返答が帰ってきたのだった。そしてしばらくのあいだ和気あいあいとした空気が流れたのだが、自分で聞いときながら、そのまったりとした会話に飽きてきた自分がいた。</太>
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<太>話題をぶった切って、さっきからずっと気になっていたことを言ってみると、</太>
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<太>冷静に諭された。</太>
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<太>部屋に戻った。なんかこれ以上いても、なにもないような気がした。</太>
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<太>もっと刺激的な交友を欲したボクはイベントサークルなる項目をクリックしたのである。</太>
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<太>しかし、そこはイケてる軍団の巣窟だった。
これは違うと瞬時に思ったが。帰り方がわからず、しばし立ち尽くしたのであった。</太>
②へと続く。
</大>
この本面白いよ。
この本、面白いよ。
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